セキュリティにお金をかけるなら、対策ソフトより先にバックアップ|3-2-1ルールの家庭版
こんにちは、れおなるど・ゆうです🐳
🎯 この記事の3秒結論
セキュリティにお金をかけるなら、対策ソフトよりバックアップが先です。考え方は3-2-1ルール=3つのコピー・2種類の場所・1つは家の外。家庭なら「外付けSSD+クラウド」で足ります。重要なのは常時つなぎっぱなしにしないことです。
私は食品製造の仕事を9年やったあと、未経験からITインフラエンジニアに転職しました。いまは仕事で毎日、サーバーやネットワークの設定を触っています。
その立場から見ると、個人のスマホやSNSの設定は「初期設定のまま」の人がとても多いと感じます。そして初期設定のままでいちばん困るのは、詐欺やなりすましに遭ったときです。この記事では、私が身内に実際に説明している設定だけを、順番に書いていきます。
なぜ「防ぐ」より「戻せる」を優先するのか
私は仕事でサーバーを見ていますが、業務の世界ではバックアップは「あったほうがいいもの」ではなく前提条件です。どんなに守りを固めても、事故・故障・操作ミスはゼロにならないからです。
そして個人でも状況は同じです。データが消える原因を並べると、攻撃だけではないことが分かります。
- ストレージの故障(SSDもHDDも壊れます。前触れが無いこともあります)
- 間違えて削除・上書きした
- スマホの紛失・水没
- ランサムウェア(ファイルを暗号化して身代金を要求する攻撃)
このうち上の3つは、どんな対策ソフトでも防げません。バックアップだけが全部に効きます。だから優先順位が上なのです。
📊 ランサムウェアは「企業だけの話」ではない
警察庁の統計によると、令和7年(2025年)上半期のランサムウェア被害報告は116件で、過去最多と並ぶ水準でした。うち中小企業が77件と約3分の2を占めています。
注目すべきは「大企業だから狙われる」わけではないという点です。攻撃はいま自動化されていて、規模ではなく弱いところを選びます。個人が対象外である理由は、どこにもありません。
3-2-1ルール——業務で使われている考え方
バックアップの世界で長く使われている目安が3-2-1ルールです。難しくありません。
| 数字 | 意味 | 家庭での例 |
|---|---|---|
| 3 | データのコピーを3つ持つ | 本体+外付け+クラウド |
| 2 | 2種類の違う保存先に置く | パソコン内蔵+外付けSSD |
| 1 | 1つは家の外に置く | クラウド保存 |
「1つは家の外」が入っている理由は、火事・水害・盗難で家ごと失う場合があるからです。外付けSSDを机の上に置いているだけでは、この1つを満たしません。
家庭での現実解——ここまでやれば十分
- 外付けSSDを1台用意する(写真と書類が入れば足ります。容量はパソコン本体の2倍あると安心)
- Windowsなら「バックアップと復元」または「ファイル履歴」、MacならTime Machineを設定する。どちらもOS標準で追加費用はかかりません
- 取り終わったらケーブルを抜く(ここが最重要。理由は下で説明します)
- 写真と重要書類だけ、クラウドにも入れる(これが「家の外の1つ」)
- 半年に1回、実際に1ファイル戻してみる
※メニュー名はアプリの更新で変わることがあります。見つからないときは設定画面の検索窓に項目名を入れて探すのが確実です。
🚨 つなぎっぱなしのバックアップは、バックアップになりません
ランサムウェアは、そのパソコンから見えているドライブを片っ端から暗号化します。常時接続の外付けドライブは、当然その対象です。
つまり繋いだままの外付けHDDは、本体と一緒にやられます。これは業務でも家庭でも同じで、「バックアップを取っていたのに戻せなかった」の典型的な原因です。
取ったら抜く。面倒でも、ここだけは省略しないでください。
「戻せるか試す」までがバックアップです
業務では、バックアップを取っているだけでは合格になりません。復元できることを確認して初めて成立とみなします。
個人でも同じことが起きます。設定したつもりで対象フォルダが外れていた、外付けが半年前から故障していた——どちらも、いざというときまで気づきません。
半年に1回、適当なファイルを1つ復元してみてください。5分で終わります。この5分が、本当に必要な日に効く唯一の作業です。
⚠️ 先にお伝えしておきます
この記事の設定をしても、被害に遭う可能性がゼロになるわけではありません。できるのは「入り口を減らすこと」までです。
すでに不正利用や乗っ取りが疑われる場合は、設定を見直す前にカード会社・銀行・警察相談専用電話(#9110)へ連絡してください。アカウント乗っ取りは時間との勝負です。
参考にした情報(出典)
- 警察庁「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(令和7年9月)
- 警察庁 サイバー警察局(サイバー犯罪の手口と相談窓口)
- IPA(情報処理推進機構)「安心相談窓口」(一般利用者向けの手口解説)
- 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」
あわせて読みたい:
・ウイルス対策ソフトは本当に必要?|Windows Defenderの実力と限界
・自宅Wi-Fiルーターの設定で見るべき3つ
・フリーWi-Fiは本当に危ないのか



💬 コメント
読み込み中…