DNSとは?1.1.1.1にすると本当に速くなるのか|自宅で5回測った正直な結果
こんにちは、れおなるど・ゆうです🐳
🎯 この記事の3秒結論
DNSはインターネットの電話帳です。「1.1.1.1に変えると速くなる」とよく言われますが、自宅で5回測ったら、順位は毎回バラバラでした。差は数ミリ秒で、回線速度そのものは上がりません。しかも今回は1.1.1.1が3回タイムアウト。変える価値があるのは「今のDNSが遅い・不安定なとき」だけです。
「DNSを1.1.1.1にすると、ネットが速くなるらしい」
この話、けっこう見かけますよね。設定も簡単そうだし、無料だし、やってみようかな……と思った方は多いと思います。
私はITインフラの仕事をしているので、DNSは毎日のように触ります。それでも「じゃあ自宅でどれくらい変わるの?」は測ったことがありませんでした。
なので、実際に自宅の回線で測ってみました。結果は、正直に言うと「思っていたのと違う」でした。
設定画面で見たことはあるけど、意味は分かってない
これ、電話帳だと思うといちばん近いです。
DNSとは何か|インターネットの電話帳です
私たちは「yahoo.co.jp」のような名前でサイトを見ています。でもコンピューターどうしは、名前では通信できません。IPアドレスという数字(例:183.79.xxx.xxx)でやり取りしています。
この「名前 → 数字」を変換してくれる仕組みがDNSです。

電話帳をイメージしてください。「田中さんに電話したい」と思ったとき、私たちは名前で探しますよね。でも実際に電話をかけるのは番号です。名前から番号を引くのが電話帳の役目。
DNSは、それをインターネットでやっています。あなたがサイトを開くたびに、毎回この問い合わせが走っています。
JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)も、DNSを「ドメイン名とIPアドレスを対応づける仕組み」として説明しています。専門用語で言うと「名前解決」ですが、電話帳のイメージのままで十分です。
「1.1.1.1にすると速くなる」の意味
では、なぜ「変えると速くなる」と言われるのか。
ふつう、DNSは契約しているプロバイダのものを自動で使っています。ここが混んでいたり遠かったりすると、名前を引くのに時間がかかります。
そこで、Cloudflareの 1.1.1.1 や Googleの 8.8.8.8 という、誰でも無料で使える高速なDNSに切り替えよう、という話になるわけです。
ここが誤解されやすいポイント
DNSを変えて速くなる可能性があるのは、「サイトを開き始めるまでの、ほんの一瞬」だけです。
動画の画質も、ファイルのダウンロード速度も、まったく変わりません。そこは回線の太さの話で、電話帳とは無関係だからです。
で、その「少し」がどれくらいか、測ってみました。
実際に自宅で測ってみました
やり方はシンプルです。
測り方
- 有名なサイト10件(yahoo.co.jp、rakuten.co.jp、mercari.com など)に名前を問い合わせる
- それを「今のDNS」「1.1.1.1」「8.8.8.8」の3つでやる
- 平均の応答時間を出す。これを同じ日に5回くり返す
1回だけ測って「1.1.1.1が速かった!」と言うのは意味がありません。ネットの測定は、時間帯や回線の混み具合で普通に数ミリ秒ずれるからです。だから5回やりました。

結果1:差は誤差の範囲でした
1回目は 1.1.1.1(12ms)が最速。2回目は今のDNS(17ms)が最速。順位が入れ替わっています。
差はどれも数ミリ秒です。1ミリ秒は1000分の1秒なので、体感できる差ではありません。まばたきが約100ミリ秒だと言われますから、その10分の1以下の話をしています。
結果2:1.1.1.1が3回とも応答しませんでした
ここが、今回いちばんの収穫でした。
3回目以降、1.1.1.1がタイムアウト(応答なし)になりました。1回目・2回目は普通に答えていたので、恒久的に塞がれているわけではなさそうです。
念のため、同じCloudflareのもう1つのアドレス「1.0.0.1」を試したところ、16ミリ秒で普通に応答しました。つまりCloudflare側が落ちているわけではなく、1.1.1.1というアドレスだけが、うちの環境では不安定ということになります。
⚠ これは知っておいて損がありません
1.1.1.1 は、昔からルーターの内部アドレスや検証用として使われてきた歴史があり、機器やネットワークによっては素直に通らないことがあります。
もし設定してみて「かえって不安定になった」と感じたら、元に戻すか、1.0.0.1 を試すのが現実的です。
「速くするために変えたのに、たまにつながらない」というのは、いちばん割に合わないパターンです。この可能性があることは、変える前に知っておいたほうがいいと思いました。
じゃあ、変えるべきなのか
私の結論はこうです。
変える価値があるとき/ないとき
- ✅ 変える価値がある:今のDNSが明らかに遅い・よく名前解決に失敗する・特定のサイトだけ開けない
- ✅ 変える価値がある:プロバイダのDNSが障害を起こしたとき(避難先として知っておく)
- ❌ 意味が薄い:「もっと速くしたい」という理由だけ。今回のように誤差で終わります
- ❌ 意味がない:動画やダウンロードを速くしたい。DNSは関係ありません
つまり、「速くする道具」ではなく「トラブルのときの逃げ道」として覚えておくのが正解だと思います。
私自身、仕事でネットの調子を見るときに 8.8.8.8 を使うことはよくあります。でもそれは「速いから」ではなく、「どこが壊れているかの切り分けに使える」からです。プロバイダのDNSでダメで、8.8.8.8ならOKなら、原因はDNS側だと分かる。そういう使い方です。
変えてみたい人へ|先に知っておくこと
やってみること自体は自由ですし、設定はいつでも元に戻せます。ただ、2つだけ。
変える前に
- 元の設定をメモしておく(「自動取得」だったなら、そう書いておく)。戻せなくなるのがいちばん困ります
- 会社から支給された端末や、会社のネットワークでは勝手に変えない。フィルタリングや社内システムがDNSに依存していることがあります
2つめは特に大事です。仕事のパソコンでDNSを変えて、社内のシステムに入れなくなった、という相談は珍しくありません。
まとめ
この記事のまとめ
- DNS=名前をIPアドレスに変換する「インターネットの電話帳」
- 「速くなる」のはつながり始めの一瞬だけ。動画やダウンロードは速くなりません
- 自宅で5回測った結果、差は数ミリ秒・順位は毎回バラバラ=誤差
- 1.1.1.1は3回タイムアウト。1.0.0.1は16msで応答した
- 変える価値があるのは「今のDNSが遅い・不安定なとき」と「トラブルの切り分け」
参考にした情報(出典)
- JPNIC「ドメイン名/DNSとは」:https://www.nic.ad.jp/ja/dom/system.html
- 計測値:筆者の自宅回線で
digにより実測(2026-08-23・有名サイト10件ずつ×5回の平均)
「やってみたけど、体感は変わらなかった」という結果も、立派なデータです。誰かの1時間を節約できたなら、この記事を書いた意味があります🐳



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