スマホの電波はどこへ行くのか|モバイル回線の仕組みを順番に
こんにちは、れおなるど・ゆうです🐳
🎯 この記事の3秒結論
スマホの通信が電波なのは最初だけです。基地局から先は、ほとんどが地面や海の底を通る線。だから「電波が悪い」と感じる原因は、たいてい自分と基地局のあいだにあります。ここが分かると、つながらない時にどこを疑えばいいかが見えてきます。
スマホでYouTubeを見ているとき、そのデータはどこを通って来ているんでしょうか。
「電波でしょ」と答えたくなります。私も転職する前はそう思っていました。空をビュンビュン飛んで、世界のどこかとつながっているイメージです。
実際は、だいぶ違いました。電波が使われているのは最初の一部だけです。
あとは、ほぼ線です。
データが通る道を、順番に見ていきます
スマホから動画が届くまでは、ざっくり4つの区間に分かれます。
区間1:スマホ → 基地局(ここだけが電波)
まずスマホが、いちばん近い基地局に向けて電波を出します。ビルの屋上や鉄塔に付いている、あのアンテナです。
この区間は距離にすると数百メートルから数キロ程度。全体で見れば、ほんのわずかな距離です。電波が使われるのはここだけだと思ってもらって差し支えありません。
区間2:基地局 → 通信会社の設備(ここから線)
基地局は電波を受け取ると、そこから先は光ファイバーなどの線で通信会社の設備に送ります。この区間を業界ではバックホールと呼びます。
つまり基地局は「電波と線をつなぐ変換所」です。空に向かって投げ返しているわけではありません。
区間3:通信会社の設備 → インターネット
通信会社の中枢をコアネットワークと言います。ここで、契約している人かどうかの確認、料金の記録、通信の交通整理などをしています。
ここを抜けると、ようやくインターネットに出ます。
区間4:インターネット → 海の底
見たい動画のサーバーが海外にある場合、データは海底ケーブルを通ります。日本の国際通信の約99%が海底ケーブル経由だと総務省の資料に書かれています。
宇宙でも空でもなく、海の底です。ここは面白いので別の記事にまとめました。
電波は「早い者勝ちの道路」です
ここまでで、電波の区間は最初だけだと分かりました。ではなぜ、混んでいる場所でスマホが遅くなるのか。
電波は有限だからです。使える周波数の幅は決まっていて、国(総務省)が事業者に免許を割り当てています。勝手に増やせません。
ひとつの基地局につながっている人が増えれば、そのぶん一人あたりの取り分は減ります。花火大会や満員電車でつながりにくくなるのは、これが理由です。
基地局から先の線の区間は、そもそも容量が桁違いに大きいので、詰まりが起きるのはたいてい手前側です。
つながらない時、どこを疑うか
仕組みが分かると、疑う順番が決まります。私は仕事でも、この順で見ます。
1. 電波の強さ(アンテナ表示)を見る。弱ければ、原因は区間1
2. 場所を数メートル変えてみる。建物の奥や地下は電波が届きにくい
3. 時間帯を変えて試す。改善するなら混雑が原因
4. Wi-Fiに切り替えて試す。速いなら、やはりモバイル側の問題
ここまでで直らないときに、はじめて端末や契約を疑います。順番を逆にすると、要らない機種変更をしがちです。
「置くだけWi-Fi」が光回線と違う理由も、ここにあります
ソフトバンクエアーのようなホームルーターは、区間1が電波のままです。家に置いてあっても、やっていることはスマホと同じ。
光回線は、家の中まで線が来ています。区間1が最初から線なので、場所や時間帯の影響を受けにくい。ここが決定的な差です。
詳しくはこちらの記事に書きました。
まとめ
・スマホの通信で電波なのは最初だけ。基地局から先は線
・基地局から通信会社までをバックホール、中枢をコアネットワークと呼ぶ
・海外のサーバーへは海底ケーブルを通る(国際通信の約99%)
・電波は有限で、免許で割り当てられている。だから混雑に弱い
・つながらない時は手前から疑う。端末を疑うのは最後
参考にした情報(出典)
「電波」と聞くと魔法みたいですが、正体を知るとただの仕組みです。仕組みが分かれば、慌てなくなります🐳



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